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平川祐弘講演会

平川祐弘講演会 「米国大統領へ遺書をのこした軍人歌人・市丸利之助」 日時:平成18年7月8日(土)午後2時~3時半 会場:佐賀県立美術館ホール 入場無料

軍人であるまえに人間たるべきことを説いた市丸利之助という軍人について、 知っておいてほしいのです……

硫黄島で玉砕した海軍航空部隊指揮官・市丸利之助(唐津出身)は時の米国大統領ルーズベルトに宛てて日文・英文の遺書をのこしました。この手紙は激烈な戦火をくぐり抜け、米国に現存します。遺作和歌などを通してたどった筆者渾身の評伝の出版を記念して、講演を開催いたします。

講師の紹介

平川祐弘(ひらかわ・すけひろ)
1931年東京生まれ。東京大学名誉教授。大手前大学大学院教授。2006年瑞宝中綬章受章。比較文化専攻。著書多数。
市丸利之助伝 表紙
著書
肥前佐賀文庫001 米国大統領への手紙 市丸利之助伝
仕様:A5判変型(210×138mm)・並製・248ページ
定価:2,500円(税込) ISBN4-903157-03-2

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 私は昭和前期の日本は国家に政治決定の強力な中心がなく、日本は軍部によって引きまわされた、まことにみっともない国家であったと考える。その軍国日本が惹き起したり、引き摺りこまれたりした戦争は、内外の人々に塗炭の苦しみを与えた。日本は敗れ、戦争の責任をいまなお一方的に問われ続けている。
 しかしそれでも私は小声でこんなことを言いたい。愚かな負け戦さだったからとはいえ、過ぐる大戦を戦った米兵や英国兵や中国兵やソ連兵はみな勇士であり、日本兵は愚かでたれもかれも悪人であるかのような口調で日本兵を貶しめることはやはり間違いである、と。そんな口調で日本人が日本人を貶しめ続けてよいことか。硫黄島の戦闘についても、義務を守って精根を込めて戦い、命をおとした人たちの霊を慰めるためにも、アメリカ兵の武勇を讚える記念碑とともに、日本軍将兵のためにもなにか記念し祈願するものがあってよいのではないだろうか、と。
(「米国大統領への手紙 市丸利之助伝」より)

平川祐弘講演会 詳細

肥前佐賀文庫001 米国大統領への手紙 市丸利之助伝 出版記念
平川祐弘講演会

「米国大統領へ遺書をのこした軍人歌人・市丸利之助」
日時:平成18年7月8日(土)午後2時~3時半
会場:佐賀県立美術館ホール(佐賀市城内1-15-23/0952-24-3947)
入場料:無料
主催:福博印刷株式会社
後援:佐賀新聞社
佐賀県立美術館 地図

お問い合わせ先
出門堂 福博印刷株式会社・文化事業推進室
〒849-0918 佐賀県佐賀市兵庫南4丁目22番40号
電話 0952-25-2988
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