よみかき論語
村山臥龍 書
日本の伝統的な基礎教育として知られる「よみ」「かき」「そろばん」のうち、「よみ・かき」を一冊で同時に学ぶ本格的で簡便な論語テキストです。
孔子の言行を記した最も重要な古典である『論語』の中から、重要と考えられるもの、よく取り上げられているものを中心に100章を選択し、原文・訓読文・訳・毛筆手本で構成しました。
訓読文と訳文は、中国思想史の研究者の監修の上、一歩踏み込んだ平易なテキストになるよう志向し、書例は、本来の正統な楷書を範として、練達の書家の揮毫によりました。
「よみ」と「かき」
「よみ」は「論語の素読」に代表されます。訓読体を声に出して諳誦することにより、たくさんの言葉や、美しい文章の基礎、そして倫理観や人生観をも学ぶ目的で、「よみ」は重視されてきました。
「かき」とは手習い、つまり習字のことです。毛筆で文字をおぼえながら、筆づかいや文字の美しさを身につけました。かなも漢字も毛筆で書くことを前提にできているため、書写は私たちのすべての美意識の原点ともいえるのです。
- <本書の特徴>
- ・内容的に重要なもの、よく知られているものを中心に100章を選択
- ・原文・訓読とわかりやすい解釈を収め、すべての漢字によみがなを付す
- ・初唐の楷書を参考とした、美しい楷書体の書例
- ・しっかりと開き、習字の手本としても使いやすい広開本
- ・テーマ別目次、訓読文索引付き